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TAKARAグループ 様

ベトナムの大学に開講したTAKARAゼミで
3DCADを活用し、建築設備の設計・施工エンジニアを育成

[2017年2月27日掲載]


先進的な給排水・空調換気など優れた衛生環境を創り出し、90年余に及ぶ設計・施工の実績と信用を培ってきたTAKARAグループ様(以下、タカラ様)。建築設備の設計・施工エンジニアの育成にむけて、ベトナム国立ダナン建築大学(以下、ダナン建築大学)で開講する「TAKARAゼミ」に、リアルタイム3次元設備CAD「FUJITSU Manufacturing Industry Solution Building Facilities CAD CADEWA Real 2015 English Edition」(以下、CADEWA)(注1)を導入されました。富士通は、学生の設計技術を指導するゼミ講師をサポートするとともに、タカラ様本社へのCADEWA導入とエンジニア育成の環境整備に貢献しました。

課題と効果

導入前の課題 導入後の効果
TAKARAゼミで使っていた汎用CADは、一本ずつ線画するもので手間も時間もかかっていた。また、CAD上で配管などの納まりを確認できず、施工時に手戻りが発生していた。 CADEWAを導入し、簡単な操作で作図のスピードがあがり、設計品質も向上。リアルタイム3次元(3D)CGによる「納まりの見える化」で、施工時の無駄も解消した。
汎用CADを使っているが、BIM(注2)適用が広まる業界動向に対応できるようにしたい。また、ベトナムやミャンマーの優秀な人材を積極的に採用し、スキルアップを図れる環境を作りたい。 BIMに対応したCADEWAを導入し、業務の効率・標準化を推進。ゼミ卒業生などを本社に採用し人材の国際化を推進しながら、育成しやすい環境を実現。

次代の生活環境を創る学生に、「見える化」できる設備専門CADを

「水の絶対安心」を使命に建築衛生設備のプロ技術者集団であり続けるタカラ様は、アジアの現地法人との業務提携によりビジネスを展開しています。ベトナムをその足がかりと位置づけ、2014年、教育技術支援としてダナン建築大学にTAKARAゼミを開講。翌年秋、設備設計・施工技術を学ぶツールとしてCADEWAを導入しました。
タカラ様がアジアでの事業展開と社会貢献に踏み出す背景には、トイレなどインフラの不備で水系感染症が発生しやすい不安な生活環境を、日本の先進技術で改善したいという熱意がありました。「ソフトインフラは、その国の文化度のバロメーターの一つ。学生には建築設備エンジニアの技術を身につけてほしい。そして、ソフトインフラ整備をはじめとしたベトナムの生活環境の質の向上に、即戦力として活躍してほしい。」そう語るのは、代表取締役の西崎達也様です。

株式会社タカラ 代表取締役 西崎 達也様

TAKARAゼミでは、建築衛生設備を体系的に学ぶ機会がない学生に、「水の重要性」や「衛生設備におけるジェンダーの不平等」を教え、実際に大学のトイレの設計から改修工事までを行っています。「カリキュラムの要として、『操作が簡単で、設計品質や精度の高い新しいCADを』と考えていた時、設備専門の CADEWAに出合いました」(西崎様)

工事部 部長 戸田 昭様

それまで使用していた汎用CADは手作業で一本ずつ線画するなど手間も時間もかかり、配管の交差や干渉など立体的に空間をイメージして平面図に落とし込むことも並大抵ではありません。そのため、施工中の建築現場で設備設計のミスが判明し、設計工程からやり直す無駄が発生していました。

そうした問題点を解決したのが、CADEWAでした。設計・施工図を効率的、高精度に作画でき、建築設備部材が建物にどう納まるかも、平面図と3DCGが連動してリアルタイムに「見える化」するからです。

1ミリと1秒にこだわる日本品質を現地ローカルのサポート体制で支援

TAKARAゼミでは、ダナン建築大学の最上級生・5回生15人が、建築設備の重要性とともにCADEWAの技術も学びます。富士通は現地パートナーとともに、講師陣の指導を技術的にサポートしています 「TAKARAゼミが素晴らしいのは、座学だけで終わらない実習教育であることですね。コミュニケーションがスムーズにとれるようサポートは現地の人同士で行うなど、工夫しています」富士通の井川勝宏がそう語るように、ゼミ学生は「『Toilet』を『Rest Room』としてとらえる」をコンセプトに大学キャンパスのトイレ改修工事のプロジェクトを実践しています。 「1ミリの狂いと1秒のムダ。私たちは建築設備のプロとして、それを許さない日本の高い技術と品質にこだわっています。ICTのプロである富士通さんのサポートでそれらのこだわりを学生に伝えることができました」(西崎様)。

BIM適用に向けてタカラ様本社でもCADEWA導入

TAKARAゼミに続いて2015年末、タカラ様の本社もCADEWAを導入します。BIM時代の到来を前に業務の効率・標準化を推進すると同時に、すでに採用した11人のアジア出身の若手社員向けに設計技術を磨く環境を整備する狙いもありました。
工事部長の戸田昭様は「CADEWA英語バージョンで学んだ若手社員も、本社では日本語バージョンを使い、CADEWAを通して技術も日本語も上達しています」と笑顔で語ります。

工事部 ボー クォク ロック様

工事部 プィン プー サン様

ベトナム出身で施工管理担当のボー クォク ロック様は「3Dで現場管理が楽になりました」、ミャンマー出身で建築確認申請担当のプィン プー サン様も「わかりやすいアイコン表示で操作が簡単なので、助かっています」と、2人揃って機能性の良さを実感しています。

「人創り」を積み重ね、「CADEWA」「SETSUBI」を世界共通言語に

タカラ様のアジアでの活動はさらに広がりを見せています。TAKARAゼミを4~5回生の2クラス・30人編成に拡大し、ダナンに近い世界文化遺産・ホイアンでは観光振興につなげるトイレプロジェクトが始動しました。ミャンマーでも新たなゼミ開講計画が進んでいます。

「技術者づくりは、人創りから」がモットーのタカラ様にとって、CADEWAはまさに「人創り」を助けるツールです。一足飛びではなく地道な積み重ねの先に描くこれからの展望を、西崎様は力強く語ります。

「日本の建築業でエンジニアが不足し、人材の国際化が避けられないと同時に、海外では、高い技術と品質が必要とされてきています。言語の違いを越えた『CADEWA』が世界共通のツールとなり、建築設備も『SETSUBI』という共通言語で定着するように。これからも富士通さんに最大限の協力をお願いしたいですね」。


(注1) CADEWA/国内で30年を超える出荷実績がある建築設備CAD (Computer Aid Design)システム。平面図と3DCGがリアルタイムで双方向に連動し、設計図・施工図を効率的、高精度に作画。必要な建築設備部材の拾い集計機能により、資材発注業務の効率化やムダ・ミスも削減。UNICODEによる多言語変換にも対応。
(注2) BIM(Building Information Modeling)/設計・施工から維持管理まで、建築物のデジタル設計における3次元の形状、必要部材やコストなどの属性情報などを持ち合わせた設計管理の新たなデータ活用管理モデル。

「TAKARAゼミ」講義風景

お客様概要

名称 TAKARAグループ 様
設 立 1924(大正13)年10月(TAKARAグループ)
所在地 東京都品川区南大井6-26-2 大森ベルポートC館2階
(株式会社 タカラ)
代表者 代表取締役 西崎 達也
社員数 83人(グループ全体、2016年9月9日現在)
事業内容 〇給排水設備・空調換気設備の設計・施工、建築設備に関する教育技術支援
〇中国・ベトナムの現地法人との業務提携によるアウトソーシング事業
URL http://www.takara-group.net

事例紹介(PDF版)

以下より、PDF版の事例紹介をダウンロードできます。
TAKARAグループ 様 (916 KB)

関連情報

ご紹介した商品
FUJITSU Manufacturing Industry Solution
Building Facilities CAD CADEWA Real 2015 English Edition

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。